フリッツ・カルシュ博士 Dr. Fritz Karsch (1893〜1971)

1925年〜1939年、旧制松江高校で、ドイツ語講師として教鞭をとり、多くの人材を育てました。その後、終戦まではドイツ大使館に勤めました。
 もともと、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の影響で来松し、日本の宗教や哲学、文化にも高い関心をもちました。人の認識の発展過程を考究する「人智(じんち)学」を提唱したシュタイナーを日本に紹介するなど、日本の哲学史のうえでも重要な人物です。
 教え子には、永井隆博士(元長崎医科大学教授)など、多くの著名人がいます。
 また、彼が松江で暮らした洋風官舎(松江市奥谷町)は、現在も城下町のなかに残されています。


カルシュ博士やプラーゲ博士らが暮らした洋風官舎
(松江市奥谷町・大正13年11月落成,平成19年5月登録有形文化財)

カルシュ先生
(官舎庭にて,昭和13年頃)

参考HP

東京医科歯科大学・若松秀俊教授によるカルシュ博士紹介HP
参考文献
若松秀俊 2007 『四ツ手網の記憶 松江を愛したフリッツ・カルシュ』 ワンライン